介護業界で働く場合、介護士としてではなく介護事務として働く方法もあります。介護事務は、介護に関する事務仕事を担当する職種です。レセプト業務や電話・来客の対応、備品の管理などを行います。レセプト業務は、月に一度、介護給付費請求書や介護給付費明細書などの書類を作成して、国民健康保険団体連合会に提出する仕事です。提出したこれらの書類にもし不備があれば介護報酬を受け取ることができません。介護報酬は事業所にとって大きな収入源の一つです。そのため、レセプト業務は非常に重要な仕事といえます。
介護事務は資格がなくても働くことが可能です。しかし前述した通り、レセプト業務ではミスが許されません。レセプト業務をはじめとする介護事務に関する基礎を身につけるためにも、資格の取得をおすすめします。介護事務の資格としておすすめするのは、全国医療福祉教育協会が認定する「介護事務認定実務者(R)」です。受験資格がなく、実務経験がなくても受験することができます。さらに通信講座にも対応。試験は毎月実施しており、在宅受験も可能です。
「介護事務認定実務者(R)」の他には、「MOS資格(マイクロソフトオフィススペシャリスト)」も取得しておくと転職で有利になるでしょう。MOSは、ExcelやWord、PowerPointなどのMicrosoft Office製品の操作スキルが一定以上あることを証明する国際資格です。近年、レセプト業務はインターネットを通じて請求することが一般的となっています。そのためPCスキルがあることを求める事務所は少なくありません。実際の業務では専用ソフトを使用するケースが多いですが、この資格を持っていることでPCスキルが一定上あることをアピールできます。今後、需要が高まる介護業界において介護事務として転職することも検討してみてはいかがでしょうか?